不動産屋のおっさんコラム
北海道北斗市も対策を始めている、「空き家放置」の危険性
2018/03/15
空き家の放置は近年社会問題となっています。
様々な理由から急速に空き家が増えていますが、放置することは良くありません。
もし周りに空き家を放置しようとしている方がいらっしゃれば止めるべきです。
北海道北斗市でも空き家問題に目を向け、対策計画を立てて、問題に取り組んでいますが、一般市民のみなさまも意識されるとより良いのではないでしょうか。
今回は、空き家放置の理由と危険性についてお話しします。
■空き家を放置する理由
〇家の解体に莫大な費用が掛かる
家の解体にはどのような家かにもよりますが100万円以上かかることもあります。
住みたい人がいなければ所有者は仕方なく持っておく必要がありますが、わざわざお金をかけて解体しないというのが現状でしょう。
〇空き家を放置する方が更地にするより税金が安い
家が建っているところには固定資産税が減額されるようになっており、更地にしてしまうと減額が適用されなくなります。
家を取り壊すのにお金がかかるのに、さらに税金が高くなるのであれば、空き家を放置しようという考えに至るのです。
〇相続で揉めた
不動産は簡単には分割できないので、相続の際には非常に難しい問題となります。
不動産の相続について揉め続けて、結局ずっと放置しているという場合があります。
■空き家の放置の危険性
〇街の景観や、治安が悪化してしまう
空き家を放置していると次第にゴミ捨て場と化してしまったり、蜘蛛の巣や雑草が増えたりして手に負えない状態になります
カラスがゴミをあさればゴミは散らかり、非常に見栄えが悪くなります。
このような空き家には不審者が住み始めることもあり、治安の悪化は防げないでしょう。
〇火災が発生する
放置されたゴミに何らかの理由で火が付いた場合に火災が起こります。
空き家に火が付くことはまずないと思われるかもしれませんが、タバコの不始末や乾燥による出火、不審者による放火は少なくありません。
そうなると周辺の家に危険が及び、人の命に関わる事態に発展します。
〇家屋の劣化が進み、価値の低下、倒壊の恐れがある
放置していれば家屋の劣化は進行し、家屋の劣化によって起こる問題は二つあります。
一つ目は、価値の低下です。
放置し続けると価値が低下し、売れなくなるというジレンマに陥ります。
二つ目は、倒壊の危険性です。
建材が腐食し、カビが生えたり白アリが定住したりすると劣化は急速に進み、耐久性が失われて、倒壊することに繋がります。
■おわりに
今回は空き家放置の理由と危険性についてお話ししました。
近年では、国が空き家放置の対策を始めていますが、それでも空き家の増加に追いついていません。
空き家の危険性を皆がしっかり理解することが、この社会問題の対策の一つだと思いますので、まずは一人一人が意識していきましょう。