不動産屋のおっさんコラム
意外と知られていない空き家の危険性とは?北斗の不動産会社が解説
2018/04/21
介護施設への入居や転勤によって、いま住んでいる家が空き家になってしまうという方は、空き家に何らかの処置を行うことおすすめします。
なぜかというと、空き家はその数の急増が現在大きな問題になっているだけでなく、放っておくとさまざまな危険を引き起こす位可能性があるのです。
そこで今回は、家をあけることになる人に知っておいてもらいたい空き家の危険性についてご紹介します。
■空き家の3大リスク
空き家には大きく分けて3つの危険性があります。一つ目が倒壊です。
特に、木造住宅で築年数が長い家の場合には、家に住まなくなってしばらくすると、突然誰もいない間に柱が折れて倒壊してしまうことがあります。
空き家の倒壊は、近隣住民の方や道を通行中の歩行者、間違って近寄ってしまった方にとって大変危険なことですので、事前に解体業者に頼んで解体してもらうなどして絶対に回避しなければなりません。
二つ目は、景観の悪化です。
空き家は長い間放っておくと、庭の雑草が無造作に伸びたり、家にツタが巻きついたりして、周りの景色にそぐわなくなることがあります。
そうすると、その地域の景観も損なわれるので、周辺の住民の方は良くは思わないでしょう。
景観の維持という観点からも空き家対策は重要です。
三つ目は、防犯防災上の危険です。
誰も住んでいない家を長期間放置しておくことには、たとえしっかりと施錠をしていたとしてもリスクがあります。
例えば、誰も住んでいないことがバレているがゆえに、日中堂々と窓を割って家の中を荒らされていても、家に帰ることがないため、なかなかそれに気づけません。
それに加えて、放火や自然発火があれば、家が丸焦げになるまで気づかないかもしれません。その火が他の家に燃え移ったりすれば、持ち主である皆さんの責任が問われることになります。
使われていない家の敷地がゴミの投棄場所になってしまうようなケースもあり、空き家の放置は防犯的に大変良くないのです。
■空き家が自治体崩壊の原因に?
中には空き家が原因となって、崩壊してしまった自治体と言うのもあります。
どういう事かと言うと、空き家が増加するということはそれだけ人がその地域に住まなくなるということで、その自治体の財源である住民税などが十分に集められなくなります。
その結果、自治体は財政的に追いやられ、それ以上新しく人が移り住んでこないと財政破綻になってしまうのです。
空き家を放置しておくと、他所から引っ越してこようと思っている人がいたとしても、住む家や土地がなく引っ越して来れないという弊害をも生んでしまうため、必ず何らかの対処をしなければなりません。
■まとめ
空き家は倒壊や景観悪化といった物理的なデメリットがあるだけでなく、自治体の財政を実際に圧迫してしまうという大きなマイナス要素を含んでいます。
今、日本の多くの地域で公的に空き家対策が積極的に行われている最中ですので、今後空き家が出てしまうという方は事前にどのような対策をするか考えておきましょう。