不動産屋のおっさんコラム
空き家を所有しているとかかる維持費の種類とは?北斗の不動産会社が解説
2018/04/24
空き家を所有しているといくらかの維持費用がかかります。
維持費用は長期間になるとそれなりの費用になってしまうため、もしかすると早い段階で処分してしまった方が安く済むかもしれません。
それでは、空き家の維持費用にはどのような種類があるのでしょうか。
今回は、空き家の所有者にかかる維持費の種類について見ていきたいと思います。
■空き家の維持にかかる費用
空き家所有で最も負担となるものの一つが、税金です。
空き家にかかる税金には2種類あり、一つは必ず発生しますが、もう一つは必ずしも全員に発生するものではありません。
全員に必ず発生するものが、固定資産税です。
建物と土地の両方に対してかかる税金で、それぞれの「物件評価額」×「税率1.4%」がベースとなります。
普通であればここに住宅用地割引ということで、土地の税率が1/3もしくは1/6になるのですが、「特定空家」と言って倒壊等のおそれのある空き家に関してはこの割引がなくなるため、税額がそのままかかってきます。
そして、もう一つが都市計画税です。
こちらは自治体の定める都市計画で市街化地域として指定されている地域の物件に対してかかる税金です。
こちらも、住宅用地に対して通常は1/3の割引が得られますが、「特定空家」に指定されればこの割引がなくなります。
ベース額は固定資産税よりも安く「物件評価額」×「税率0.3%」です。
■保険料とメンテナンス
空き家の維持には、上記以外にも費用がかかります。
ひとつは、各種契約にかかってくる費用です。代表的なものに光熱費と火災保険料があります。
光熱費は、電気・ガス・水道を実際に使わなくても基本使用料がかかります。また、火災保険も毎月一定の保険料が発生します。
次が、修繕や手入れのためのメンテナンス費用です。
庭がある場合には、庭の草や木を手入れしなければなりませんし、木造で老朽化の進んだ家だと倒壊のおそれがないよう部分的に修繕する必要があります。
修繕や手入れは案外怠りがちな作業ですが、これを怠ると上で紹介した「特定空家」に指定されて、税金が多くかかってしまう可能性があるので定期的に行うことが必要です。
さらに、家を空けている間に壁に落書きがあったり、ゴミが不法に投棄されていたりすると、その犯人が見つからない限り、その処分は自分で行わなければなりません。
特に、空き家への不法投棄は問題になっています。一度ゴミが投げ込まれてしまうとそこからどんどん量が増えていき、所有者自身では処理できないようなことになってしまっていることもあります。
この結果、所有者が空き家を放置してしまって二度と帰ってこなくなってしまっているというのが、空き家問題の実情です。
■まとめ
空き家の所有には年間で数十万円~数百万円の費用がかかります。
とはいえ、何もせずに放置しておくと後々さらに高額な費用が発生してしまうので、早め早めに動いておくことが良いでしょう。