不動産屋のおっさんコラム
空き家放置は何が問題?放っておくとどうなる?函館の不動産会社が解説!
2018/04/23
皆さん、一度は空き家問題という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。
これは、人の住んでいない家、つまり空き家が急増し、それに伴うさまざまな弊害が発生していることです。
しかし、空き家の多い地域に住んだことのない方や空き家事情に詳しくない方は、具体的にどのようなことが問題なのか知らないかもしれません。
今回は、国も動くほどに深刻視されている空き家問題の実情について見ていきます。
■空き家放置の問題とは?
空き家放置の一つ目の問題は、空き家自体の持つ危険性です。
経年劣化によって古くなった家は、放っておくと自然に柱の腐食した部分などから破損が生じ、倒壊に至ってしまうことがあります。
そうなると、隣接している家に建材が覆いかぶさったり、近くを歩いている人に破片が飛んだりして危険です。
空き家が木造で築年数が長いものは特に危険だと言えます。
二つ目の問題は、空き家の放置による周辺環境の悪化です。
空き家を長期間放置しておいて草や木が無造作に伸びてしまうと、景観が悪くなります。
特に木造で築年数が長い家の場合には、建材に虫が湧いてきたり動物が寄ってきたりしてしまい、周囲の環境を悪くしてしまうのです。
そして、三つ目が空き家の増加によって正常な居住地域ではなくなるということです。
どういう事かと言うと、その地域に空き家ばかりが乱立してしまうと、住んだ時に周りが空き家ばかりと言う状況になってしまい、人が移り住んできにくくなってしまいます。
また、空き家が放置されそのまま土地を占拠し続けることで、新居を建てる土地がなくなり、人が入って来れなくなってしまうのです。
こうなると、人が住むには適した土地ではなくなり、正常な居住環境ではなくなってしまうのです。
■それでも放置しておくとどうなる?
空き家問題を深刻視した政府は「空き家対策特別措置法」という法令を発表し、これまで以上に空き家の所有者に対して厳しく対処できるシステムを作りました。その内の一つが「特定空家」制度で、これは倒壊や景観悪化のおそれのある家屋の持ち主に対して、改善の要求を出せるようにした取り決めです。
これによって空き家の持ち主は、空き家が危険な状態にあるときに何らかの処置を行わなければならなくなりました。これに従わないときは政府による強制撤去も免れられません。撤去費用は所有者負担になるため、強制的に家が撤去され強制的にお金を払わされるのです。
■まとめ
空き家の増加は社会にさまざまな問題を引き起こします。
空き家に対する処遇も厳しくなりつつある現在ですので、空き家は皆さん自身で早期に対処するのが良いと言えるでしょう。